ご挨拶


 この度、第12回呼吸機能イメージング研究会学術集会を2020年1月24日(金)~25日(土)に新橋の東京慈恵会医科大学2号館にて開催させて頂くことになりました。

 本研究会は、呼吸器疾患の呼吸機能イメージングを駆使した病態解析、診断および治療に関する研究促進、知識の普及、学術の発展を図り、もって呼吸器疾患患者に寄与することを目的として2009年1月に京都大学呼吸器内科の三嶋理晃先生が第1回の大会長をなさり発足致しました。その後、呼吸機能イメージングという絞られたテーマで呼吸器学、放射線医学、医用画像工学を専門とする先生方が各々の専門的立場より発表、討論する多様性にとんだ勉強の場として受け継がれ、本分野の目覚ましい進歩とともに、より専門性の高い領域として進化しています。

 本学術集会のテーマは「呼吸機能イメージングを多角的に捉える」と致しました。多角的に捉えるとは、これまでの呼吸機能イメージング路線から少し脱線をお許しいただきたいという気持ちを込めています。コアセッションのテーマに 1.Molecular Imaging、2.間質性肺炎、3.AI、4.肺血流定量、5.リンパ管を選びました。Molecular Imagingは 立ち位置により研究分野が異なりますが、今回は自身が長くやって参りました放射線同位元素を用い、腫瘍への集積を確認し、同じ手法で標識核種を治療可能なものに付け替え内照射治療を行うTheranosticsを取り上げました。間質性肺炎では超高精細CTの出現により、微細構造の可視化が進んでいます。読影の匠の技と画像解析の双方をお願いしました。AIは当科の中田典生先生にプログラム委員のお手伝いを頂き、興味ある内容を凝らすことが出来ました。肺血流定量では O-15、CT、MRIと手法の違う角度から最新の方法をご紹介いただきます。臓器では今回リンパ管を加えました。自身の興味ある領域で、胸腔内でも重要な臓器であるにも関わらず呼吸器領域でもっと注目してほしい臓器です。一般演題も多く先生方のご参加を期待しております。コアセッション、一般演題共に、活発な討論が出来ればと願っています。

 新しい知見を共有し、患者さんへの貢献を目指し、実り多い学びの場となるよう、事務局一同鋭意準備して参ります。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

 

第12回呼吸機能イメージング研究会学術集会

 大会長 内山 眞幸

東京慈恵会医科大学 放射線医学講座